水掛不動尊(西向不動明王)
どんな願いも叶えてくれる、
苔むす姿のお不動さん
法善寺のお不動さんには、どうして水を掛けるの?
「水掛不動尊」「水掛け不動さん」と呼ばれる法善寺の西向不動明王は、あざやかな緑の苔に包まれた珍しい姿をされています。
400年近い歴史をもつ法善寺ですが、実は“水掛け”の歴史は浅く、戦後すぐに始まったものでした。
ある日、法善寺へお参りにやってきた一人の女性が、お供えされていた目の前の水を手ですくい、お不動さんに掛けたのです。「願いを叶えて欲しい」と仏さまにすがる女性の強い思いが、今日まで続く“水掛け”の作法の発祥となりました。
水掛不動尊を包む苔は、願いの数だけ広がり、願いの分だけ育まれてきました。すべての命の源である「水」を、全身で受けとめてくださるお不動さんは、いつも私たちの祈る姿を見つめておられます。